二十二社巡り 京都名所案内図会 明治20年(1887)
京都名所案内図会 現在
一番 麩屋町神明社 朝日神明宮
二番 すはの丁諏訪社 尚徳諏訪神社
三番 ふどうだう 不動堂明王院[1]
四番 七條松明社 松明殿稲荷神社
五番 伏見稲荷社 伏見稲荷大社
六番 大佛新日吉社 新日吉神宮
七番 若宮八幡社 若宮八幡宮社
八番 清水地主権現 地主神社
九番 祇園大社 八坂神社
十番 三條神明社 粟田神社末社 大神宮
※ 明治時代、十禅師の辻(現・東山区中之町(三条通))の「神明社」が現在地へ遷座
十一番 吉田大元宮 吉田神社斎場所 大元宮
十貮番 同 春日社[2] 吉田神社
十三番 下加茂社 下鴨神社
十四番 上御霊社 上御霊神社
十五番 上加茂社 上賀茂神社
十六番 西今宮社 今宮神社[3]
十七番 七野社 櫟谷七野神社
十八番 平野社 平野神社
十九番 北野社 北野天満宮
二十番 千本笹ヤ町天道 「天道社[4]」廃社
※ 享保15年(1730)の大火で焼亡、以降の変遷不詳
二十一番 醒井高辻住吉社 住吉神社
二十二番 松原天使社 五条天神社
[1]二番・四番の社との地理的位置関係と「不動七箇所 貮番」の記載内容とから推定しました。
[2]都名所図会(巻之三)」の神楽岡吉田社の図絵❐を見ると、大元宮が本殿で吉田社の中心だったことが分かります。 「春日四社」は左隅に小さく描かれています。
また同図会の吉田宮斎場所の項の文中に以下の記述があります。 「春日(かすが)の社(やしろ)は西の麓(ふもと)にあり 是(これ)も山陰卿(やまかげきやう)の勧請(くわんじやう)なり」
[3]私の調べた範囲では、京都市内に御旅所を含め今宮神社と今宮社が計4ヶ所あります。 1)右京区花園(双ヶ丘)、2)北区紫野(船岡山)、3)上京区若宮横町の御旅所、4)左京区吉田(吉田山)の吉田神社末社。 一番西に位置するのは1)ですが、他の21社が京都市街中心部に限定されていることと、十五番・十七番の社との地理的位置関係とから、あぶり餅で有名な2)と推定しました。
[4]拾遺都名所図会(巻之一)」の中に以下の記述があります。 「天道社(てんだうのやしろ) 千本通笹屋町にあり 祭神日月の二神 傍に秋葉権現の社あり」

更新日:2022/10/01