聖徳太子御遺跡

 聖徳太子御遺跡霊場は、その名の通り、日本の歴史に偉大な功績を残した聖徳太子(厩戸王)の遺跡寺院を巡る霊場です。

 聖徳太子が建立にかかわった寺院として、古くから聖徳太子建立七大寺や聖徳太子46ヶ寺が知られていますが、46ヶ寺は確定したものではなく、廃寺になって所在地すら定かでない寺院も多くあります。 そこで、新たに御遺跡霊場の28か寺が選定されたものと思われます。

 聖徳太子に関連する寺院のガイドブックとしては以下のものがあり、本HPでは2001年発行のJTBキャンブックスから多くの文章を引用させていただきました。

 ところで、霊場会事務局発行の『聖徳太子御遺跡霊場御案内』と上記図書を見比べると、興味深いことが見えてきます。

  1. 『御案内』の内容(電話番号)は両図書より古い
  2. 『御案内』の編集者は南谷恵澄氏(元・四天王寺執事長)
  3. 両図書の監修者は南谷恵敬氏(四天王寺執事)

 『御案内』に書かれている事務局の電話の市内局番は3桁ですが、大阪市の市内局番は1999年1月1日に4桁化されたので、『御案内』の発行は1998年以前ということになります。 また、本霊場の創設には四天王寺執事長だった南谷恵澄氏が深く関与され、おそらく御子息の南谷恵敬氏がその普及に努められているものと思われます。

 現在、聖徳太子没後1400年となる令和3年(2021)に向けて、奈良県が「聖徳太子プロジェクト」を展開しています。 今後、聖徳太子御遺跡霊場を巡る方が増えそうです。

更新日:2019/05/25