他の三十三観音碑
 ほとんど知られていない観音霊場のいしぶみです。
一番 若王子(矢田寺)
二番 大通寺
碑文 所在地
【正面】 ■[三]所第一番
【右面】 ■[正]東山若王子[1]
矢田寺
【正面】 萬祥山大通寺
【左面】 洛陽第二番札所[2]
【右面】 大正二年四月建之
大通寺
注)[ ]付きは判読困難な推測文字、■は判読不能文字、または隠れて見えない文字です。
[1]現在、左京区若王子町にある熊野若王子(にゃくおうじ)神社は、江戸時代まで聖護院門跡院家として「正東山(しょうとうさん)若王子乗々院」と号していました。 明治初年の神仏分離によって神社だけが残り、観音菩薩像や鰐口とともにいしぶみが矢田寺へ移されたそうです。
花洛名勝図会(東山之部三)」の正東山若王子の項に以下の記述があります。 「本地堂 拝殿の東にあり 西向 千手十一面如意輪等の観音三躰を安す 幷に花山法皇笈佛卅三所の観音の尊影を納むといふ 洛陽順礼第一番の札所也」
上の図会では洛陽第一番と説明されていますが、他の古文書の洛陽三十三所リストに若王子の名前が登場しないので、洛東三十三所の第一番と推測しています。
[2]洛陽第二番としか刻まれておらず、他に情報もないので何の霊場か不明です。 もしかすると、洛陽南廻り三十三所の第二番かもしれません。

更新日:2016/04/03