三名水
●天下の三名水
茶の湯関係で名水とされている3つの水です。
三名水 読み方 所在地、備考
1佐女牛井
(醒ヶ井)
さめがい 下京区佐女牛井町(源氏六条堀川邸跡)
第二次世界大戦中の建物疎開で井戸はなくなり、跡地は堀川通となりました。下京区堀川通五条下ル西側に「佐女牛井之跡」の石碑が建てられています。[1]
2柳の水 やなぎのみず 中京区西洞院通三条下ル柳水町(りゅうすいちょう)
黒染めの染物会社内にあり、井戸跡に石碑が建てられています。明治3年(1870)に新たに掘られた井戸からは現在も水が湧いており、1L当たり20円の維持協力金で持ち帰ることができます。
3宇治橋
三ノ間の水
うじばし
さんのまのみず
宇治市、宇治橋
宇治橋の西詰から3番目の柱間(はしらま)、つまり2番目と3番目の橋脚の間に上流側へ張り出した部分があり、これを三ノ間といいます。ここで汲み上げた宇治川の水が三ノ間の水です。
[1]下京区四条通堀川東入北側の和菓子屋さんに「醒ヶ井」の水がありますが、この井戸は平成3年(1991)に掘られたもので、「佐女牛井」とは水脈も異なるようなので別としました。

●京都三名水
三名水 読み方 所在地、備考
1染井 そめい 梨木神社(染殿跡)
宮中の染所としてこの井戸の水が用いられていました。 京都三名水の中で唯一現在も水が湧いています。
2醒ヶ井 さめがい 「天下の三名水」参照
3縣井
(県井)
あがたい 上京区京都御苑内(一條邸跡)
昭憲皇太后の産湯に使われた井戸で、昔は近くに縣宮(あがたのみや)と呼ばれる社があり、出世を願う地方官吏がこの井戸で身を清めました。 長く枯れたままでしたが、平成9年(1997)、京都御苑管理事務所(環境庁)によって、遺構近くに新たな県井が復活(ただし飲用不可)しました。 中立売御門の北にあります。

●御所三名水
三名水 読み方 所在地、備考
1染殿井 そめどのい 上京区京都御苑内(藤原良房邸「染殿第」跡)
京都迎賓館の東に井戸の遺構が残されています。
2縣井
(県井)
あがたい 「京都三名水」参照
3祐井 さちのい 上京区京都御苑内(中山忠能邸跡)
石薬師御門の西にあります。明治天皇(幼名:祐宮(さちのみや))の産湯に使われた井戸が天皇二才の時に枯れ、新たに掘られた井戸が「祐井」と名付けられました。

●醍醐三水
三名水 読み方 所在地、備考
1醍醐水 だいご 醍醐寺
鎮守清滝宮(上醍醐)の拝殿そばにあります。理源大師聖宝が発見し、醍醐寺の発祥および寺名の由来になった井戸の水です。
2威独水
(赤間水)
いどくすい 伏見区醍醐御陵東裏町 赤間薬師堂
井戸はお堂の右手にあり、現在はポンプで水を汲み上げているそうです。
3独鈷水 どっこすい 伏見区醍醐上ノ山町(極楽寺跡)
醍醐新町交差点と醍醐上ノ山交差点の間に「弘法大師獨鈷水」と書かれた石碑が建っています。そこから竹薮の中に入った頂上付近に石組みと石碑があります。

更新日:2016/06/19