神仏霊場 和歌山4番 |
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熊野には、隅(すみ)、すなわち辺境の地のイメージがある。
平安時代初期に修験道場が開かれ、その後、はるか遠い京の都から、往復約1ヶ月をかけ、険しい山道の続く苦難の長旅をものともせず、上皇や貴族たちが、この地に参詣した。
後鳥羽上皇の熊野御幸はじつに28回を数えた。
熊野三山とよばれる本宮、速玉、那智の各大社それぞれに固有に神威があり、三山を巡拝することで、病んだ心、弱った魂に新たな命と活力を得た。
熊野三山のなかでも、その要となるのが本宮大社である。
そこに、熊野に通じる道のほとんどが集結する。
出所:『神と仏の道を歩く』から抜粋