神仏霊場 和歌山7番 |
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藤白神社は、かつての藤代王子。
金剛童子の宮で、本地仏は毘沙門天。
平安時代から江戸時代に盛んであった熊野詣の街道が山中に入る入口、熊野三山の聖域のはじまる所とされた。
熊野九十九王子社のひとつであり、なかでも格式が高く重要な王子とされる「五躰王子」のひとつとして信仰を集め、中世には参詣者の宿所としての要所でもあった。
藤白王子権現本堂には、熊野参詣道筋に唯一残る貴重な熊野三山の本地仏三躰と、藤白王子の本地仏一躰(いずれも県指定文化財)を祀る。
ただ、創建についてはさらに古く、社伝によると、7世紀、斉明天皇の牟婁行幸の際に社殿が営まれたという。
境内には楠の大樹が多く、ひときわ緑が濃い。
出所:『神と仏の道を歩く』から抜粋