神仏霊場 和歌山10番 |
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高野山真言宗 |
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慈尊院は、空海が、母阿刀氏のために建てた草庵にはじまるという。
阿刀氏は、晩年、空海を訪ねて讃岐国(香川県)から高野山に来たが、女人禁制のため入山が許されず、ここに草庵を結んだ。
空海は、母に会うために月に九度、ここに通ったことから、この地は九度山とよばれたという。
阿刀氏の没後、空海は供養のため母が信仰していた弥勒菩薩を本尊とする寺を建立した。
弥勒菩薩は別名を慈尊といい、寺は慈尊院と称した。
本尊の弥勒菩薩像には寛平4年(892)の銘があり、秘仏。
開扉は21年に一度とされ、次回は2015年(平成27)。
出所:『神と仏の道を歩く』から抜粋