神仏霊場 和歌山12番 |
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丹生都比売神社は、紀ノ川より紀伊山地の山々に分け入った天野の里に鎮まり、緑深い森に囲まれて朱塗りの堂々たる楼門が目を引く。
神社の創建は、『丹生大明神告門』によると、今から1700年前に、応神天皇が社殿と紀伊山地の北西部一帯を社領として寄進したと伝えられる。
主祭神である丹生都比売大神の「丹」は朱を意味し、古来、朱には魔除けの力があるとされた。
今も神社仏閣の建物に朱が塗られることが多いのはこのためである。
1281年(弘安4)の蒙古襲来のとき、鎌倉幕府は当社に祈願している。
神は神威を発揮し、暴風、いわゆる神風が起こって元の軍船を壊滅させた。
このことから紀伊国一の宮となり、武家・公家から多くの寄進を受けた。
出所:『神と仏の道を歩く』から抜粋