神仏霊場 和歌山13番 |
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高野山真言宗 |
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金剛峯寺は、高野山山上にある117の塔頭寺院の中核となる本坊のこと。
と同時に、高野山全体を総本山金剛峯寺とよぶ。
つまり、高野山全体がお寺であり、「一山境内地」ともよばれている。
高野山を開創した空海は、標高約800メートルの台地を8つの峰々が囲むこの地形を、密教の根本思想を表現した胎蔵界曼荼羅の中心、中台八葉院の蓮華に見立てたといわれる。
伽藍の中心にある根本大塔には大日如来像が安置され、山上は、まさに立体曼荼羅の世界といえる。
806年(大同1)、唐から帰朝した空海は、高野山に密教修行の道場を建てることを朝廷に願い出た。
816年(弘仁7)に嵯峨天皇の勅許を得たが、空海は835年(承和2)に入定され、伽藍の造営は弟子の真然に引き継がれた。
その後、高野山は真言密教の聖地として上皇や貴族の参詣も相次ぎ、彼らの援助で堂塔も建てられ、大いに発展した。
出所:『神と仏の道を歩く』から抜粋