神仏霊場
奈良4番
だい あん じ
大安寺

高野山真言宗
本 尊
住 所
電 話
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備 考17番

 平城京の15町の寺域に壮麗な伽藍がらんを備え、「南の大寺おおでら」ともよばれた官寺が、大安寺である。 そのはじまりは、聖徳太子が平群へぐり額田部ぬかたべに創建した、熊凝くまごり精舎しょうじゃさかのぼる。
 寺伝は、精舎は639年(舒明11)に飛鳥あすか百済くだら川畔に移されて百済大寺くだらのおおでらとなり、673年(天武2)に高市たけちに移転して高市大寺たけちのおおでらと改称、677年(天武6)に大官大寺だいかんたいじと改めたと記している。
 百済大寺は、舒明じょめい天皇(593〜641)によって、百済大宮とともに飛鳥に造営されたという、九重塔がそびえる大寺院だった。 正確な所在地はわかっていないが、桜井市の吉備きび池から発掘された巨大な寺院跡(吉備池廃寺)が、有力視されている。 寺は皇極こうぎょく天皇に引き継がれ、その子天武てんむ天皇が高市に移した。 その後の改称も、さらに移転したことによる、という説がある。

出所:『神と仏の道を歩く』から抜粋