神仏霊場 奈良12番 |
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法相宗 |
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薬師寺の創建は、680年(天武9)に天武天皇が皇后(のちの持統天皇)の病気平癒を願い、薬師如来を本尊とする寺院の建立を発願したことにはじまる。
天武天皇は、寺の完成を待たずに崩御したため、造営は持統天皇に受け継がれ、697年(持統11)になって本尊の開眼供養が営まれた。
都が平城京に移ると、718年(養老2)に現在の西ノ京に移された。
平城京に営まれた伽藍は、南大門・中門・金堂・大講堂・食堂が南北に一直線に並び、金堂の前には東西両塔を建て、中門と講堂に回廊をめぐらせた壮大なもの。
730年(天平2)に東塔が建立され、このとき主要伽藍はほぼ整ったと考えられている。
本尊である薬師三尊像(国宝)は、白鳳期を代表する仏像で、他に類を見ない美しさがある。
出所:『神と仏の道を歩く』から抜粋