神仏霊場 奈良19番 |
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高野山真言宗・浄土宗 |
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二上山禅林寺と号する。
河内から大和へ向かう竹内街道が通る竹内峠の麓、二上山を背に伽藍は広がっている。
ランドマークとなっているのは、奈良時代と平安時代に建立された二基の三重塔(国宝)。
双塔形式の伽藍配置が、ほぼ創建当初のかたちで現存するのは、ここ當麻寺が唯一である。
本尊は、当寺で出家した右大臣藤原豊成の娘とされる中将姫が、蓮糸で織り上げたという伝説で知られる當麻曼荼羅。
浄土信仰の隆盛とともに全国に流布した當麻曼荼羅の原本で、奈良時代、あるいは中国唐時代の制作とされる。
傷みが激しいため、現在は室町時代に転写された文亀本が安置されている。
出所:『神と仏の道を歩く』から抜粋