神仏霊場
大阪1番
すみ よし たい しゃ
住吉大社
主祭神
住 所
電 話
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備 考44番、写真

 大阪市内の大社寺のなかでも、とりわけ懐かしさを感じさせる境内をもつ。 神々のおわす神域に敬虔けいけんな思いを抱き続けた、日本人の心に訴えるものがあるように思える。 古来の姿でたたずむ4つの本殿。 千歳に達するくすのきをはじめとする巨樹。 600余基の石灯籠いしどうろう塗りの太鼓橋。
 出入り口は多いが、表参道から参詣さんけいすると、当社のシンボル「反橋そりはし」を通る。 その東詰め南側に作家川端かわばた康成やすなりが、幼いころの思い出を書いた「反橋は上るよりも、おりる方がこはいものです。私は母に抱かれておりました」を刻んだ石碑が立つ。 一方、東詰め北側には島津しまづ家の祖、忠久ただひさの誕生地があり、安産祈願に訪れる人が多い。 忠久の母は源頼朝の愛妃で、正妻北条ほうじょう政子まさこ嫉妬しっとを恐れてこの地まで逃れ、夜間に石にすがり出産したと伝わる。

出所:『神と仏の道を歩く』から抜粋