神仏霊場 大阪13番 |
|
真言宗犬鳴派 |
|
七宝瀧寺は和泉山脈の総称、葛城の中心にあたる。
JR阪和線の日根野駅から、犬鳴山行バスの終点で下車。
参道は犬鳴川右岸の山中を、川筋から付かず離れず少しずつ上っていく。
歩きはじめて30分。
「大龍不動明王」の扁額が掛かった朱の鳥居が出迎えてくれる。
参道の両側には神社の瑞垣のような石柱が並び、「倶利伽羅大龍不動明王」「南無神変大菩薩」と染め抜かれた赤や黒の幟が、風にはためく。
川上の本堂に向かう坂道の途中に、石の鳥居の奥に佇む布袋尊の姿も見える。
仏教寺院でありながら、神域でもあるのだ。
当寺は江戸時代末までは、隆盛を誇った神仏習合の霊地であり、願望成就、命乞いの不動明王の聖地として、篤い信仰を集めて賑わった。
出所:『神と仏の道を歩く』から抜粋