神仏霊場
大阪15番
かん しん じ
観心寺

高野山真言宗
本 尊
住 所
電 話
URL
備 考58番

 檜尾山ひのおさん観心寺は、トンネルで金剛山脈を抜けて奈良と大阪を結ぶ、国道310号沿いにある。 戦前は草深い山里の寺ではあったが、近畿きんき地方では、その名はよく知られていた。 その当時、正統とされた南朝の忠臣、「大楠公だいなんこう」とよばれた楠木くすのき正成まさしげ(1294〜1336)に縁の深い寺だからである。
 正成は、鎌倉幕府に対して討幕の軍事行動を開始、のちに南朝の祖となる後醍醐ごだいご天皇にいち早く呼応した武将だった。 幼いころ当寺で学んだが、神戸の湊川みなとがわで北朝方の足利軍に敗れて討ち死にする。 今も境内の一画でまつられている。
 当寺の基礎を作ったのは修験道の開祖のえんの行者ぎょうじゃ。 701年(大宝1)のことである。

出所:『神と仏の道を歩く』から抜粋