神仏霊場 兵庫5番 |
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楠木正成(大楠公。1294〜1336)は、建武の新政に大きな功績をあげながら、悲運の生涯を閉じた南北朝時代の武将。
その殉節(戦歿)地となった湊川では、正成を慕う土地の人々が墓所を大切に守ってきた。
この墓所は、豊臣秀吉の太閤検地では免租地とされた。
幕末、新しい日本の国づくりを願った尊王の志士たちは、南朝に尽くした楠木正成を精神的な拠り所とし、吉田松陰・高杉晋作・坂本龍馬・西郷隆盛等々多くの志士が湊川へ墓参に訪れた。
明治維新とともに明治天皇は、正成の神霊を祀りたいという人々の希望を容れて、1868年(明治1)創祀の沙汰書を下した。
出所:『神と仏の道を歩く』から抜粋