神仏霊場 兵庫7番 |
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真言宗須磨寺派 |
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正式名は上野山福祥寺というが、「須磨寺」の通称で広く一般に知られている。
寺伝によると、創建は、平安時代前期の886年(仁和2)。
開祖の聞鏡上人が、光孝天皇の勅命を受けて七堂伽藍を建立。
和田岬沖(神戸市)の海中から漁師が引き上げた聖観音像を本尊としている。
須磨は、源平一ノ谷合戦の古戦場として有名なところ。
なかでも平敦盛と熊谷直実の一騎打ちは、『平家物語』屈指の名場面とされ、謡曲・浄瑠璃・歌舞伎などによって今に語り継がれている。
寺には、敦盛遺愛の「青葉の笛」や、陣鐘の代用にするため、弁慶が長刀の先に懸けて担いできたという「弁慶の鐘」など、ゆかりの宝物や史跡が残る。
出所:『神と仏の道を歩く』から抜粋