神仏霊場
兵庫7番
す ま でら
須磨寺

真言宗須磨寺派
本 尊
住 所
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備 考74番

 正式名は上野山じょうやさん福祥寺ふくしょうじというが、「須磨寺」の通称で広く一般に知られている。 寺伝によると、創建は、平安時代前期の886年(仁和2)。 開祖の聞鏡もんきょう上人が、光孝こうこう天皇の勅命を受けて七堂伽藍がらんを建立。 和田わだ岬沖(神戸市)の海中から漁師が引き上げた聖観音しょうかんのんぞうを本尊としている。
 須磨は、源平一ノ谷いちのたに合戦の古戦場として有名なところ。 なかでも平敦盛あつもり熊谷くまがい直実なおざねの一騎打ちは、『平家物語』屈指の名場面とされ、謡曲・浄瑠璃じょうるり歌舞伎かぶきなどによって今に語り継がれている。 寺には、敦盛遺愛の「青葉の笛」や、陣鐘の代用にするため、弁慶が長刀なぎなたの先に懸けて担いできたという「弁慶の鐘」など、ゆかりの宝物や史跡が残る。

出所:『神と仏の道を歩く』から抜粋