神仏霊場 京都2番 |
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近鉄京都線桃山御陵前駅の改札口を出ると、東から西にゆるやかに下がる大通りに出る。
大手筋とよばれ、京都市伏見区の代表的な商店街である。
かつて東の丘陵上にあった伏見城に向かう道であった。
改札口を後に3分ほど東に上ると、大手筋に面した北側に御香宮が鎮座する。
神功皇后を主祭神とし、古来安産の神として親しまれた神社である。
御香宮とは「香りのよい水が出るお宮さん」の意味。
平安時代の862年(貞観4)、香りのよい水が湧き出たことを知った清和天皇から「御香宮」の名を賜ったと伝わる。
それ以前は「御諸神社」とよばれていた。
現在も9柱の祭神が祀られている。
清和天皇以後、円融天皇、後宇多天皇、後伏見天皇などから、次々に寄進や幣物を賜り、宮中と深い結びつきのある神社だった。
出所:『神と仏の道を歩く』から抜粋