神仏霊場 京都3番 |
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「方除の大社」として知られる城南宮は、平安遷都の際に平安城の南に祀られたお宮で、国土安泰、王城鎮護が祈願された。
当時、朱雀大路を羅城門から南に延長した「鳥羽の作り道」が、城南宮にほど近い、鴨川と桂川の合流地にあった鳥羽の津まで続いていた。
このように交通の要衝であり、景色に優れたこの地に、白河上皇や鳥羽上皇は「鳥羽の水閣」ともよばれた城南離宮を築いて院政を敷いた。
城南宮はその中央に位置し、上皇は熊野詣の精進屋を当地に設けて道中の安全を祈願し、貴族は悪い方角を避けるために「方違え」の宿所を定め、方除の信仰が高まった。
出所:『神と仏の道を歩く』から抜粋