神仏霊場 京都24番 |
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京都の市中を貫流する鴨川を遡って30分余り。
左手に、朱色の大鳥居を前にして橋が架かる。
鴨川の源流は、ここで左右に鞍馬川と貴船川とに分かれる。
左の貴船川をたどれば、森に包まれた清流の傍らに貴船神社がある。
『延喜式』神名に、愛宕郡「貴布禰神社」とみえる名神大社。
貴船は、古く「黄船」「木船」「気(木)生嶺(根)」とも表記された。
主神の高龗神の高は山峰をさし、龗は竜神で雨を司る神である。
伝承によれば、神武天皇の母にあたる玉依媛命が黄船に乗って難波津から淀川を経て鴨川を遡り、この地に上陸し一宇の祠を建て、地主神の水神を祀ったのが創建という。
貴船の名は、この黄船にちなむ。
出所:『神と仏の道を歩く』から抜粋