神仏霊場 京都25番 |
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天台宗 |
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比叡山の西北麓に位置した大原。
古くから朝廷とのゆかりが深く、さらに延暦寺の影響を受けた山里である。
都の貴顕が隠棲し、山上の僧たちがここに草庵を結んで修行三昧に過ごし、別所とよばれた。
平安後期には、融通念仏宗の祖として知られた良忍(聖応大師)が道場を開いて、声明の響く里となった。
寂光院は、そんな大原の西、大原川を隔てて翠黛山の麓にある。
山号は清香山。
以前は延暦寺に属した尼寺だが、創建は古い。
寺伝では、594年(推古天皇2年)、聖徳太子が父の用明天皇の菩提を弔うために建てたと伝える。
本尊も、太子自作の地蔵菩薩立像であったという。
出所:『神と仏の道を歩く』から抜粋