神仏霊場
京都25番
じゃっ こう いん
寂光院

天台宗
本 尊
住 所
電 話
URL
備 考107番、写真

 比叡山ひえいざん西北麓せいほくろくに位置した大原。 古くから朝廷とのゆかりが深く、さらに延暦寺えんりゃくじの影響を受けた山里である。 都の貴顕が隠棲いんせいし、山上の僧たちがここに草庵そうあんを結んで修行三昧ざんまいに過ごし、別所とよばれた。 平安後期には、融通ゆうずう念仏宗の祖として知られた良忍りょうにん聖応しょうおう大師)が道場を開いて、声明しょうみょうの響く里となった。
 寂光院は、そんな大原の西、大原川を隔てて翠黛山すいたいさんふもとにある。 山号は清香山せいこうさん。 以前は延暦寺に属した尼寺だが、創建は古い。 寺伝では、594年(推古天皇2年)、聖徳太子が父の用明天皇の菩提ぼだいを弔うために建てたと伝える。 本尊も、太子自作の地蔵じぞう菩薩ぼさつ立像りゅうぞうであったという。

出所:『神と仏の道を歩く』から抜粋