神仏霊場 京都30番 |
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旧市中の社寺で行なわれる節分会のなかでも、最も賑わうのが吉田神社である。
京都の表鬼門にあたり、宮中で行なわれてきた古式による追儺式がある。
東大路通から吉田山麓までの広い参道には露店がずらりと並び、厄除詣の参拝者でいっぱいになる。
貞観年間(859〜877)、藤原山蔭が奈良春日神を勧請し氏神として祀ったのにはじまる。
986年(寛和2)、大原野神社に準じて官祭の詔を受け、以来、藤原氏の京都における氏神となり、朝廷の尊崇を集めた。
一条兼良の『公事根源』に「春日の社と同体也。奈良の京の時は春日社、長岡の京のときは大原野、いまの平安城の時は吉田社也」とある。
出所:『神と仏の道を歩く』から抜粋