神仏霊場 京都37番 |
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北法相宗 |
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「蒲団着て寝たる姿」と詠まれる東山三十六峰の、さしずめ膝あたりが音羽山(清水山)で、その山懐に抱かれたのが清水寺である。
参拝の道は、五条通を東へ京焼の窯元が並ぶ五条坂を登り、軒を連ねる土産物店を抜けると、急に目の前が開け、豪壮な仁王門が目に飛び込んでくる。
広い境内は、四季を通じて修学旅行生から内外の観光グループ、霊場巡りの巡礼者で賑わう。
778年(宝亀9)、大和の子島寺の僧賢心(のちの延鎮)が夢告により淀川を遡って音羽山の滝に至り、白髪の行者行叡に出会う。
延鎮は土地を譲り受け、そこに庵を結んだ。
その後、この地に鹿狩りにきた坂上田村麻呂が延鎮に出会って殺生を諭されて帰依し、堂宇を建立。
十一面千手観音・地蔵菩薩・毘沙門天を安置した。
清水寺のはじまりである。
出所:『神と仏の道を歩く』から抜粋