神仏霊場 京都46番 |
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真言宗醍醐派 |
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醍醐山一山を寺域とする醍醐寺。 山号を深雪山と称し、世界文化遺産に登録される古刹である。 旧奈良街道に面して総門が建ち、塔頭、三宝院を左に見て進む境内は下醍醐、見上げる山が醍醐寺開創の地、上醍醐だ。 寺歴によれば、874年(貞観16)、大峰山修験道場の中興の祖といわれる、空海の実弟、真雅に学んだ聖宝が笠取山(醍醐山)に登り、老翁と出会う。 翁は谷の水を飲み、「醍醐味かな」と誉めたあと、地主の神・横尾明神と名乗り、仏法を修め、衆生救済を託した。 この霊水は今も湧き出ており、醍醐寺の源である。 「醍醐」の語源は「最高の味」を意味し、仏教では「最高の真理」にたとえられる。 聖宝は草庵を結び、准胝・如意輪観音の両像を彫り、堂宇に安置する。
出所:『神と仏の道を歩く』から抜粋