神仏霊場 滋賀4番 |
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天台宗 |
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紅葉の名所で知られる「湖東三山」のなかでは北にある。
総門左の有名な不断桜(県指定天然記念物)は、初秋から白い小ぶりの5、6枚の花びらを開き、紅葉最盛期では対照的に楚々とした風情をかもしだす。
参道の両側は木立に包まれ、夏は緑の回廊を演出する。
総門は西に面し、石段の上に二天門、本堂の配置は三山に共通する。
西明寺は834年(承和1)に仁明天皇の勅願で創建、と寺縁起は伝える。
伊吹山の開山で知られる三修上人が琵琶湖西岸を歩いていると、東方の山に紫雲がたなびき、訪れて見れば池のなかから紫の光が射し、薬師如来が現われる。
立木にその姿を彫り、安置したのが寺の起こりとなる。
薬師如来が放った光が西の方角を明るくしたことから、西明寺の名になった。
山号は龍応山。
出所:『神と仏の道を歩く』から抜粋