神仏霊場 滋賀15番 |
|
天台寺門宗 |
|
明治の建築物がこれほどまでに古代からの歴史に溶け込んだ景観は、琵琶湖疏水沿いに行く園城寺への道をおいてない。
園城寺は三井寺が一般の呼称になるが、山寺号は長等山園城寺で、天台寺門宗総本山。
「園城」は天智天皇没後の壬申の乱に敗れた大友皇子の子、大友与多王が、672年(弘文1)に田園城邑を寄進した創建の歴史からきている。
寺運は衰微したが、858年(天安2)、比叡山の智証大師円珍が、唐土より帰朝ののち再建。
御井寺を三井寺と改めた。
延暦寺を山門、園城寺を寺門とする宗派の争いに加え、源氏との深いつながりから激動の時代の波をかぶるが、多くの学僧を生み、延暦寺・東大寺・興福寺と並ぶ四大寺の一角を占めた。
出所:『神と仏の道を歩く』から抜粋