法然上人二十五霊場 https://www.25reijo.jp/

 江戸時代中期、京都如来寺の廓誉順起上人は、法然上人のゆかりの地を巡拝することを発起しましたが、目的を果たせませんでした。

 宝暦12年(1762)、順起上人の弟子で大阪恋西庵の順阿霊沢上人は、師の遺志を継承し、法然上人の550年遠忌(1761)と順起上人の33回忌(1763)を機に、法然上人ゆかりの地を巡拝しました。 そして明和3年(1766)に『円光大師御遺跡二十五箇所案内記』が刊行されました。

 これが法然上人二十五霊場巡拝の始まりと言われています。

 明治時代以降巡拝は廃れていましたが、昭和34年(1959)、法然上人750遠忌(1961)を迎えるに際して『元祖法然上人霊蹟巡拝の栞』が刊行され、昭和49年(1974)に浄土宗開宗800年を記念して「法然上人二十五霊場」が再興されました。

 この霊場は、法然上人の直接の遺跡だけでなく、上人自作の御影(画・像)や自筆の名号が現存する寺院、さらに上人が亡くなった後の弟子に関係のある寺院で構成されています。 このため霊場のエリアは広く、浄土宗だけでなく真言宗や天台宗の寺院も含まれています。

 納経帳は、霊場の簡単な紹介と御詠歌などが印刷された専用のものが用意されています。(右図)

 また、すべての霊場をめぐり成満した巡拝者には、その証として「成満之證」が授与されます。(下図)

更新日:2019/12/15