吉祥院天満宮詳細録 昭和4年(1929)

吉祥院天満宮詳細録は、昭和3年(1928)の菅公一千二十五年祭を記念して、昭和4年(1929)に天満宮神司の石原定正氏によって編纂・発行されました。

序文によれば、当時、菅原道真に関する専門的書物はあったものの、それらは一般の人が読むには不向きだったため、道真の事跡を詳しく記した一般の人向け書物としてこの詳細録が編纂されました。 しかし天満宮の保有していた古文書類がすべて失われていたため、関係する記録を他から集めて編纂する必要があり、発行まで大変な労力を費やしたようです。

また、当初は昭和3年(1928)から3年後の完成計画で、石原氏自身は集大成としての吉祥院天満宮誌を考えていたようですが、村社から府社への昇格申請との関係で完成が急がれ、止む無く推敲や体裁統一が中途半端なまま1年後の出版となったようです。 序文には石原氏の無念さが滲み出ています。

巻末の奥付には昭和4年4月25日発行の非売品とあり、私の所有本には「4130」の整理番号が押印されています。 一千二十五年祭の特別会員や氏子に贈呈された他、実費での授与もあったらしく、整理番号でどの分かが判るのかもしれません。

本詳細録のデータ化にあたっては、文字フォントだけで可能な限り原文を忠実に再現することを心掛け、環境依存コードや韓国語文字フォント等を多用しました。

その結果、文字フォントによる傍点の違いが出てしまったほか、動作環境によっては非表示や見え方の異なる文字があるかもしれません。 もし非表示が出た場合は、新字体・現代仮名遣い表示で内容確認をお願います。
(傍点の違いだけは何とか対処したかったのですが、現状は無理なようです)

例)[蒙]→[𫎇]、[]→[](韓国語フォント)


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更新日:2022/01/13