『江戸の八百八町、浪華の八百八橋、京の八百八寺』
京都にお寺が多いことの例えとしてこのような言い方がありますが、実際には京都府下で3000以上もの寺院があります。
街じゅう寺院だらけのイメージがあって、寺院の数も密度も当然トップと思われがちな京都ですが、意外とそうではありません。 寺院数(表1)では愛知県が1位で京都府は5位、人口当たりの寺院密度(表2)では滋賀県が1位で京都府は13位です。
とはいえ、全国の本山の1/3以上が集中し広大な寺院が多い京都、特に京都市は日本を代表する宗教都市であり、街全体が大きな門前町と言っても過言ではありません。
出所:「宗教年鑑 令和2年版」(文化庁)
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出所:「宗教年鑑 令和2年版」(文化庁)と「人口推計(2019年10月)」(総務省)から算出
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都道府県別の神社数(表3)の第1位は新潟県で、2位が兵庫県、3位が福岡県と続き、京都府は18位です。 また人口当たりの神社密度(表4)でみると1位は高知県で、2〜4位が北陸3県の福井県、富山県、新潟県。 京都府はなんと32位です。
数でも密度でもイマイチぱっとしない京都の神社ですが、有名な神社はたくさんあります。
全国の稲荷神社の総本宮で千本鳥居が世界的に有名な伏見稲荷大社、 世界文化遺産に登録された上賀茂・下鴨神社、 受験生に超人気の学問の神様北野天満宮、 日本三大八幡宮のひとつ石清水八幡宮、 日本三大祭のひとつ祇園祭で知られる八坂神社、 朱色の大鳥居が目印の観光スポット平安神宮、 防火のお札「火迺要慎(ひのようじん)」の愛宕神社、 お酒の神様松尾大社、 パワースポット晴明神社、・・・
出所:「宗教年鑑 令和2年版」(文化庁)
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出所:「宗教年鑑 令和2年版」(文化庁)と「人口推計(2019年10月)」(総務省)から算出
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宗教都市京都には、京都が発祥とされる七福神巡りをはじめとして多くの霊場巡りがあります。 さらに近年の巡礼ブームで、途絶えていた霊場巡りの復活や新たなご利益巡りの創設が続き、その数を増しています。
何かとストレスの多い現代社会。人々の心に安らぎと潤いを与えてくれる霊場巡りは、これからもますます盛んになることでしょう。
更新日:2021/03/04