京の三長者

 京の三長者とは、江戸時代初期に京で活躍した豪商の茶屋・角倉(すみのくら)・後藤の3家を言います。

 いずれも徳川家康との関係が深く、家運も家康との結びつきによろところが大きかったようです。

 当時、京では3家を織り込んだ次のような俗謡がうたわれていました。 『茶屋のべべ着て、後藤の駕籠で、花の咲いたる嵐山、角倉船に乗りながら、主と一緒に見てみたい』

三長者 読み 生没年 業績
茶屋四郎次郎[1] ちゃや しろうじろう 1584-1622 徳川家康と同年輩で側近としても活躍。京都で呉服商となり朱印船貿易に従った。
角倉了以 すみのくら りょうい 1554-1614 朱印船貿易を行い、大坂の陣では家康方の兵站部の役割を果した。土木技術にも詳しく保津川開削は有名。
後藤庄三郎[2] ごとう しょうざぶろう 1571-1625 慶長の幕府幣制のもとで金銀改め役として金座の統轄にあたった。
[1]茶屋家の当主は代々四郎次郎を名乗っており、朱印船貿易に従ったのは三代清次(きよつぐ)です。
[2]後藤家の当主は代々庄三郎を名乗っており、金座の統轄にあたったのは初代光次(みつつぐ)です。

更新日:2020/07/01