四苦と八苦

 四苦八苦(しくはっく)とは、仏教における苦の分類で、人間のあらゆる苦しみのことを意味します。

 四字熟語あるいは慣用句として四苦八苦と続けて使うのが普通ですが、意味としては四苦と八苦の2つに分かれ、 四苦は人間として決して逃れることのできない根本的な4つの苦を、 八苦は人間として味わう精神的な4つの苦と先の四苦を合わせた8つの苦をさします。

 釈迦が王子の身分も愛する妻子も捨てて修行に入ったのは、人間に生・老・病・死の苦があることを知って苦悩しそれを解決する為でした。

構成
種類 読み方 意味 四苦 八苦
1 しょう 生まれること(生きることではありません)
2 ろう 老いること
3 びょう 病気になること
4 死ぬこと
5愛別離苦 あいべつりく 愛する者と別れること
6怨憎会苦 おんぞうえく 怨み憎む者に出会うこと
7求不得苦 ぐふとくく 求める物が得られないこと
8五蘊盛苦
五陰盛苦
ごうんじょうく
ごおんじょうく
肉体と精神が思うようにならないこと
(五蘊=身体・感覚・概念・決心・記憶)

更新日:2019/08/17