八百万の神

 八百万(やおよろず)の神と言いますが、これはもちろん800万柱の神を意味しているのではなく、非常に多くの神の意味です。

 日本では古来より森羅万象のありとあらゆるもの、例えば山や木や石、はてはトイレにまで神が宿るとされてきましたから、本当は800万柱以上の神様がいらっしゃるはずです。

 また人間も神になって祀られます。 靖国神社には幕末以降に国のための戦争で亡くなった240万人以上の魂が神として祀られています。 全国各地にある天満宮は、無実の罪でこの世に怨みを残したまま亡くなり、怨霊となって様々な祟りをもたらした菅原道真の霊を祀っています。 怨霊にならなくても、豊臣秀吉は豊国神社に、徳川家康は東照宮に、明治天皇は明治神宮にそれぞれ祀られています。

 神道における『神』とはいったい何なのでしょうか? 私の言葉で表せば「畏敬の念を感じるこの世の全て」が神です。

更新日:2015/01/31