社寺通り名　（南北）

　京都には社寺が多くあるだけに、社寺に由来する名前の通りも多く存在します。

　通りは途中で分断されていることがあり、通り名だけを頼りに目的地へ向かう時は要注意です。

道路名 区間（北〜南） 由来社寺 社寺所在時期
じんぐうみち 神宮（じんぐう）道（みち） 平安神宮應天門[1]
〜円山公園		 へいあんじんぐう 平安神宮（へいあんじんぐう） 現 明治28年(1895)
〜現在
だいこくまちどおり 大黒町（だいこくまち）通（どおり） 松原通
〜七条通		 じゅえんじ 寿延寺（じゅえんじ）　大黒天 現 明暦元年(1655)
〜現在
とうのだんどおり 塔之段（とうのだん）通（どおり） 上京区桜木町
〜今出川通		 しょうこくじ 相国寺（しょうこくじ）　七重大塔［廃］ 現 永徳2年(1382)
〜現在
はくさんどおり（ふやちょうどおり） 白山（はくさん）通（どおり）
（麩屋町（ふやちょう）通（どおり））		 丸太町通
〜五条通		 はくさんじんじゃ 白山神社（はくさんじんじゃ） 現 文治(1185-89)
〜現在
あけずどおり 不明門（あけず）通（どおり）[2] 平等寺門前
〜塩小路通		 びょうどうじ 平等寺（びょうどうじ）　不明門 現 長保5年(1003)
〜現在
すわんちょうどおり 諏訪町（すわんちょう）通（どおり） 高辻通
〜花屋町通		 しょうとくすわじんじゃ 尚徳諏訪神社（しょうとくすわじんじゃ）[3] 現 延暦20年(801)
〜現在
わかみやどおり 若宮（わかみや）通（どおり） 高辻通
〜七条通		 わかみやはちまんぐうしゃ 若宮八幡宮社（わかみやはちまんぐうしゃ）[4] 元 天喜5年(1057)
〜天正12年(1584)
いわがみどおり 岩上（いわがみ）通（どおり） 御池通
〜塩小路通		 なかやまじんじゃ（いわがみじんじゃ） 中山神社（なかやまじんじゃ）（岩上神社（いわがみじんじゃ）） 現 慶長7年(1602)
〜現在
くろもんどおり 黒門（くろもん）通（どおり） 元誓願寺通
〜梅小路通		 ［聚楽第　東門（黒門・鉄門（くろがねもん））］ − 天正15年(1587)
〜文禄5年(1596)
しんせんえんどおり 神泉苑（しんせんえん）通（どおり） 押小路通
〜蛸薬師通		 しんせんえん 神泉苑（しんせんえん） 現 天長元年(824)[5]
〜現在
ひぐらしどおり 日暮（ひぐらし）通（どおり） 中立売通
〜竹屋町通		 ［聚楽第　正門（日暮門）］ − 天正15年(1587)
〜文禄5年(1596)
だいとくじどおり 大徳寺（だいとくじ）通（どおり）[6] 西賀茂蟹ヶ坂町
〜建勲通		 だいとくじ 大徳寺（だいとくじ） 現 正中2年(1325)
〜現在
ちえこういんどおり 智恵光院（ちえこういん）通（どおり） 北大路通
〜竹屋町通		 ちえこういん 智恵光院（ちえこういん） 現 寛永13年(1636)前
〜現在
うらもんどおり 裏門（うらもん）通（どおり） 一条通
〜出水通南		 ［聚楽第　北門］ − 天正15年(1587)
〜文禄5年(1596)
じょうふくじどおり 浄福寺（じょうふくじ）通（どおり） 船岡南通
〜竹屋町通		 じょうふくじ 浄福寺（じょうふくじ） 現 元和元年(1615)
〜現在
いまみやもんぜんどおり 今宮門前（いまみやもんぜん）通（どおり） 今宮通
〜北大路通
いまみやじんじゃ 今宮神社（いまみやじんじゃ） 現 正暦5年(994)
〜現在
おんまえどおり 御前（おんまえ）通（どおり） 寺之内通
〜新城南宮道		 きたのでんまんぐう 北野天満宮（きたのでんまんぐう）　門前 現 天暦元年(947)
〜現在
てんじんどおり 天神（てんじん）通（どおり） 今出川通上ル
〜六角通		 きたのでんまんぐう 北野天満宮（きたのでんまんぐう） 現 天暦元年(947)
〜現在
ひらのどおり 平野（ひらの）通（どおり） 鏡石通
〜仁和寺街道		 ひらのじんじゃ 平野神社（ひらのじんじゃ） 現 延暦13年(794)
〜現在
かすがどおり（さいどおり） 春日（かすが）通（どおり）
（佐井（さい）通（どおり））		 衣笠天神森町
〜八条通南、西高瀬川		 かすがじんじゃ 春日神社（かすがじんじゃ） 現 天長10年(833)
〜現在
[1]平安神宮應天門前の冷泉通と二条通の間が市道ではなく遊歩道になっていますので、実質的な神宮道の区間は二条通〜円山公園です。
[2]地元では不明門通を「あけずどおり」と読みますが、文字通り「あけずのもんどおり」の読み方もあります。
[3]社伝によれば、坂上田村麻呂によって延暦２０年(801)に五条坊門（現・仏光寺通）の南に創建されたと伝わっています。 創建の伝承地と現在地がやや離れていることと、幾度も荒廃・焼失と再建を繰り返していることから、再建の際に移転している可能性があります。
[4]豊臣秀吉の命で天正１２年(1584)に東山へ移転しましたが、その後住民が私的に八幡宮を祀り、現在も下京区若宮町内東側に若宮八幡宮が存在します。
[5]神泉苑は平安京造営に伴って設けられた禁苑でしたが、天長元年(824)に西寺の守敏と東寺の空海が祈雨の法を競い、空海が勝って東寺の支配下に入って以降、寺院化していきました。
[6]大徳寺通は、旧大宮通（きゅうおおみやどおり）、紫竹街道（しちくかいどう）の名で親しまれています。

更新日：2022/03/18