丹波西国三十三所 |
【別称】丹波国三十三所、丹波三十三所
全国三十三カ所観音霊場 および全国八十八カ所霊場ご詠歌集 |
全国ふるさと 三十三所巡礼辞典 |
現在 | ||
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第一番札所 観音寺さんの資料「丹波西国三十三カ所巡礼」一八六八年。 ア.丹波西国三十七観音霊場「丹波の古道」昭和五十五年 『丹波西国三十七所道中記』文化四(一八〇七)年に旧版から改版、嘉永五(一八五二)年に文化改版本を再版。 イ.丹波西国三十三所観音霊場 参考図書:「丹波ひとり旅」。 ウ.丹波国三十三札所 「何鹿往来」及び「何鹿郡誌−全」永享のころ。 | 永享年間(1429-1441)より盛ん。重番あり。[1] | 綾部市・福知山市・船井郡京丹波町・京都市・南丹市・兵庫県丹波市・兵庫県篠山市 | ||
1 | 補陀落山観音寺 | 千手千眼観世音菩薩 | 観音寺 | 観音寺 |
福知山市観音寺 | ||||
2 | 那智山正暦寺 (ウ.鏡智院) |
聖観世音菩薩 | 鏡智院正暦寺 | 正暦寺 |
綾部市寺町 | ||||
3 | 神南山法光寺 | 聖観世音菩薩 | 法光寺 | 「法興寺」廃寺[2]
円浄寺 |
福知山市荒木 (無住、管理は円浄寺・福知山市堀) |
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4 | 慈雲山海眼寺 | 千手観世音菩薩 | 海眼寺 | 海眼寺 |
福知山市寺町 | ||||
5 | 普明山観興寺 | 十一面観世音菩薩 | 観興寺 | 観興寺 |
福知山市甘栗 | ||||
6 | 西天目山高源寺 | 聖観世音菩薩 | 高源寺 | 高源寺 |
兵庫県氷上郡青垣町桧倉 | ||||
7 | 不動山岩瀧寺 | 聖観世音菩薩 | 岩瀧寺 | 岩瀧寺 |
兵庫県氷上郡氷上町香良 | ||||
8 | 弘浪山高山寺 | 十一面観世音菩薩 | 高山寺 | 高山寺 |
兵庫県氷上郡氷上町常楽 | ||||
8 | 桃花渓観音寺 | 聖観音 (イ.千手観世音) |
観音寺 | 観音寺 |
兵庫県氷上郡春日町黒井町野瀬 | ||||
9 | 明燈山岩戸寺 | 千手観世音菩薩 | 岩戸寺 | 岩戸寺 |
兵庫県氷上郡市島町岩戸 | ||||
10 | 妙高山神池寺 | 千手観世音菩薩 | 神地寺[3] | 神池寺 |
兵庫県氷上郡市島町多利 | ||||
11 | 宝橋山高蔵寺 | 十一面観世音菩薩 | 香象(高蔵)寺 | 高蔵寺 |
兵庫県多紀郡丹南町大山 | ||||
12 | 松尾山文保寺 | 千手観世音菩薩 | 文保寺 | 文保寺 |
兵庫県多紀郡丹南町味間南 | ||||
13 | 松尾山高仙寺 | 十一面観世音菩薩 | 高仙寺 | 高仙寺 |
兵庫県多紀郡丹南町南矢代 | ||||
14 | 太平山龍蔵寺 | 十一面観世音菩薩 | 龍蔵寺 | 龍蔵寺 |
兵庫県多紀郡丹南町真南条中 | ||||
15 | 五台山東窟寺 | 十一面観世音菩薩 | 東窟寺 | 東窟寺 |
兵庫県多紀郡篠山町藤岡奥 | ||||
16 | 普門山観音寺 | 千手観音 (イ.十一面千手観音) |
観音寺 | 観音寺 |
兵・多紀郡篠山町河原町 | ||||
番外 | 円通庵百観音堂 (イ.金昌山龍源寺) |
百体観音 | − | 竜源寺 |
天田郡三和町菟原中 | ||||
17 | 松ケ鼻堂 | 聖観世音菩薩 | 松鼻寺 | 松ケ鼻観音堂 |
船井郡瑞穂町井尻松ケ鼻 | ||||
18 | 岩屋山千手寺 | 千手観世音菩薩 | 千手寺 | 千手寺
楽音寺 |
船井郡瑞穂町妙楽寺 (無住、管理は楽音寺、亀岡市東本梅大内上条) |
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19 | 金龍山無動寺 | 十一面千手観世音菩薩 | 無動寺 | 無動寺 |
船井郡瑞穂町粟野 | ||||
20 | 鴫尾山九品寺 | 千手観世音菩薩 | 九品寺 | 九品寺 |
船井郡園部町船坂 | ||||
21 | 西願寺 | 准胝観世音菩薩 | 西願寺 | 「西願寺」廃寺[4] 専念寺 |
亀岡市柳町 (廃寺、管理は専念寺、亀岡市塩谷町) |
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21 | 菩提山穴太寺 | 聖観世音菩薩 | 穴太寺 | 穴太寺 |
亀岡市穴太 | ||||
22 | 千歳山神宮寺 | 十一面観世音菩薩 | 神宮寺 | 廃寺[5] /観音像は極楽寺へ
※ 明治初年の廃仏毀釈 |
亀岡市出雲 (廃寺、極楽寺、亀岡市出雲) |
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23 | 金華山正法寺 | 聖観音 (イ.千手観音) |
正法寺 | 正法寺[6] |
北桑田郡京北町細野滝之町 (廃寺、公民館に本尊安置) |
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24 | 周山密厳寺(慈眼寺) | 聖観世音菩薩 | 岩山寺 (密厳寺・慈眼寺) |
★「岩山寺」調査中 「密厳寺[7]」廃寺 ※ 明治45年(1912) 慈眼寺 |
北桑田郡京北町周山 (廃寺、慈眼寺、京北町周山) |
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25 | 補陀落山神興寺普門院 | 聖観世音菩薩 | 西蓮寺 (普門寺) |
「西蓮寺[8]」廃寺?
普門院[9] 成就院 |
船井郡日吉町世木牧山 (無住、成就院、日吉町殿田) |
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26 | 小倉山歓楽寺 (ア.ウ.観楽寺) |
如意輪観世音菩薩 | 観楽寺 | 歓楽寺 |
北桑田郡美山町静原 | ||||
27 | 寿命山明隆寺 (ア.妙龍寺) |
聖観世音菩薩 | 明隆(妙龍)寺 | 明隆寺観音堂
龍澤寺 |
船井郡和知町下粟野 (無住、竜沢寺、日吉町胡麻) |
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28 | 君尾山光明寺 | 千手観世音菩薩 | 光明寺 | 光明寺 |
綾部市睦寄町 | ||||
29 | 悲喜慈山善福寺 | 十一面観世音菩薩 | 善福寺 | 善福寺 |
綾部市睦合町 | ||||
30 | 中照山日圓寺 | 聖観世音菩薩 | 日圓寺 | 日圓寺
円隆寺 |
綾部市睦合町井根 (無住、円隆寺、西舞鶴引土) |
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31 | 宝集山施福寺 | 千手観世音菩薩 | 施福寺 | 施福寺
岩王寺 |
綾部市施福寺町 (無住、岩王寺、綾部市七百石) |
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32 | 瀧本山長福寺 | 聖観世音菩薩 | 長福寺 | 長福寺
真福寺 |
綾部市志賀向田 (無住、真福寺、綾部市志賀) |
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32 | 高柳山慈眼寺 | 聖観世音菩薩 | 慈眼寺 | 慈眼寺 |
綾部市西八田 | ||||
33 | 景徳山安国寺 | 千手観世音菩薩 | 安國寺 | 安国寺 |
綾部市安国寺町 |
[1] | 文化4年(1807)、それ以前にあった札所版を改変「丹波西国三十三所」と改称、36か所(同番複数あり)とした「丹波西国三十六所道中記(文化4年(1807))」あり。 さらに嘉永5年(1852)、番外の「百観音堂(龍源寺)」が加わり37か所となった「丹波西国三十七所 道中記(嘉永5年(1852)版木あり)」。 |
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[2] | 「新撰福知山名所(1928)」P31❐の神南山の項に「大日本史」からの引用で以下の記述があります。 「往古法興寺寶積寺アリ法道仙人ノ建ツル所、即チ荒木神社ノ祠僧ナリ。 天正中福知山城ヲ築ク時其殘礎ヲ取リテ壘壁ニ充ツ。」 |
[3] | 「地」は「池」の誤植と思われますが、原文通り表記します。 |
[4] | 「南桑田郡誌(1924)」P219❐に以下の記述があります。 「西願寺 柳町に在り、淨土宗に属す。本寺安置の觀音菩薩像は和泉式部の守本尊と傳ふるところなり。」 |
[5] | 神宮寺は出雲大神宮(亀岡市千歳町千歳出雲)の元・神宮寺で、神仏分離令後に廃寺となり、明治4年(1871)に十一面観音像は極楽寺へ遷されました。 |
[6] | 現在は滝地区の公民館となっており、寺とは名ばかりの状態のようです。 なお、京北五本松町にある日蓮宗正法寺、および京北余野町にある曹洞宗正法寺とは別の寺院です。 |
[7] | 「北桑田郡誌(1923)」P485❐に以下の記述があります。 「密嚴寺 周山の東北觀音山の半腹にありしものにて、古義眞言宗大覺寺に屬したり。 ・・・つひに明治四十五年に至りて滅亡せり。」 |
[8] | 「寺社類集(1740)」巻之五の牧山村の項に以下の記述があります。 「真言宗上稗生村如意寺末 安樂山西蓮寺 二間ニ三間 開基年号未考 享保二酉年如意寺住僧乾海法印乞廳而修補之 而退隠於此」 |
[9] | 神興寺(1422-1445)→普門院→補陀落山観音寺(1740)→普門院の変遷を説明しているWebページ❐があります。 |
更新日:2022/02/06