祇園祭
山鉾巡行 前祭
たい し やま
太子山
ご利益疫病除け・知恵
分 類舁山(かきやま)
所 在下京区油小路通仏光寺下ル太子山町
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備 考

 聖徳太子を祀るのでこの名がある。 聖徳太子が四天王寺(大阪市)建立にあたり、自ら山中に入って良材を求めたという伝説に基づき、他の山がいずれも松を真木しんぎとして立てているのに対して、この山のみは真木に杉をたて、その樹には小さな如意輪観音像にょいりんかんのんぞうが祀られている。 太子の姿は頭髪を美豆良みずらった少年時代の孝養こうよう太子像で右手に斧、左手に衵扇あこめおうぎを持つ。

 前懸まえかけは平成十一年復元新調の緋羅紗地ひらしゃじ阿房宮あぼうきゅう刺繍ししゅう胴懸どうかけは金地孔雀くじゃく唐草図からくさずのインド刺繍、見送みおくりは平成十五年新調の波濤はとう飛龍ひりゅう文様もんよう錦織にしきおりを用いる。 角金具すみかなぐには立派な飛龍が飾られ、欄縁らんぶち時計草とけいそう鍍金ときん金具と共に優品である。 水引みずひきには濃紺の房付き網目のものが用いられ胴懸と共にエキゾチックな雰囲気をかもし出している。

 宵山よいやまには聖徳太子にちなんで知恵が授かるという「杉のお守り」、「知恵のお守り」が授与される。 またこの山のみ舞台裏ぶたいうら中釣幕なかつりまくという特殊な懸装品があり、平成十九年に復元新調されている。

更新日:2017/09/20