廻地藏 山城名勝志 宝永2年(1705)
原典:盛衰記 鎌倉中期〜後期(13〜14世紀)
山城名勝志(盛衰記) 現在
○木幡六地藏 在六地藏町櫃川西 本天台宗近世為淨土宗
百練抄云 <略>
盛衰記云 西光法師當初ソノカミ有願ヲ發セリ七道ノ辻コトニ六体ノ地藏菩薩ヲ造奉リ卒都婆ノ上ニ道場ヲ構ヘテ大悲ノ尊像ヲ居奉リメクリ地藏ト名テ七箇所ニ安置 四ノ宮河原木幡里造道西七條蓮臺野ミソロ池西坂本是也
○四宮河原 大津路在山科 徳林庵/山科地蔵(四ノ宮地蔵)
○木幡 宇治路在六地藏町 大善寺/伏見六地蔵
○造道 摂津路在上鳥羽 浄禅寺/鳥羽地蔵
○西七條 丹波路在 地蔵寺/桂地蔵
○蓮臺野 長坂路今絶拜常盤村 廃絶
代替:源光寺/常盤地蔵
○美曽呂池 鞍馬路 上善寺/鞍馬口地蔵(深泥池地蔵)[1]
○西坂本[2] 龍華越[3]今此一所絶 廃絶
[1]明治時代の神仏分離令で、深泥池の傍の地蔵堂に祀られていたものが、上善寺へ移されました。 明治28年(1895)、旧地(北区上賀茂深泥池町)に深泥池地蔵堂が再興され、二代目地蔵尊が奉納されています。
[2]西坂本は、東坂本(滋賀県大津市坂本)と対になっていて、雲母坂(きららざか)から比叡山へ至る道の玄関口に当たる地(修学院・一乗寺付近)を指します。
[3]龍華越は途中越の別名です。

山城名勝志
○蓮臺野廻地藏堂 西光法師造立七ケ所ナリ也 今断絶 六地藏廻輩拜常盤村
○西坂本地藏堂 西光法師都ノ七口地藏堂 今西坂本一口絶六個所残レリ 其西坂本ヒシカ此堂欤 不 今修学院村大原路西地藏堂開基 本尊傳教

更新日:2022/10/06