二十二社 上七社 |
|
【世界遺産】 |
両社は「賀茂社」、あるいは「賀茂神社」と総称される。 賀茂川の上流にあるのが賀茂別雷神社、通称・上賀茂神社。 下流にあるのが賀茂御祖神社、通称・下鴨神社だ。
下鴨神社の東殿にまつられる賀茂建角身命は、神武東征の際、神武天皇を熊野(和歌山県南部、三重県南西部)から大和(奈良県)へ先導したことで知られ、その功績から〝八咫烏〟と呼ばれた神。 また、西殿にまつられる玉依媛命はその娘だ。
上賀茂神社の神・賀茂別雷大神は賀茂玉依比売命(玉依媛命)の子。 すなわち、賀茂建角身命の孫にあたる。 平安時代に著された氏族の出自をまとめた書物『新撰姓氏録』によれば、賀茂建角身命は賀茂氏の始祖。 つまり、賀茂神社は一族の始祖をまつる賀茂氏の氏神だった。 両社がいつ、どのように上下に分かれたかについてははっきりしない。
賀茂氏は日本に土木や農耕などさまざまな技術をもたらし、たたら製鉄による銅鐸づくりを広めたという説もある。 そのためか、朝廷の祭祀に関わっていた。 平安遷都の際には桓武天皇も参拝し、807(大同2)年には伊勢神宮に次ぐ地位になって、正一位が与えられた。
出所:『日本の神社100選』から抜粋
■賀茂別雷神社(上賀茂神社)
■賀茂御祖神社(下鴨神社)
更新日:2019/02/11