祇園祭
山鉾巡行 前祭
なぎ なた ぼこ
長刀鉾
ご利益疫病除け
分 類
所 在下京区四条通烏丸東入ル長刀鉾町
URL
備 考くじ取らず1番

 鉾先の大長刀おおなぎなたが名前の由来である。 長刀は疫病邪悪えきびょうじゃあくをはらうものとして、もとは三条さんじょう小鍛冶こかじ宗近むねちかさくが用いられていたが、現在は大永二年(一五二二)三条さんじょう長吉ながよし作の長刀を保存し、複製品を鉾頭ほこがしらとする。

 古来よりこの鉾は「くじとらず」と称され毎年必ず巡行の先頭にたつ。 また生稚児いきちごの乗る鉾は今では長刀鉾のみである。

 真木しんぎのなかほどの「天王座」には和泉いずみ小次郎こじろう親衡ちかひらの人形をまつる。 屋根裏の金地著彩きんじちゃくさい百鳥図ひゃくちょうず松村景文まつむらけいぶん(一七七九〜一八四三)の筆、破風蟇股はふかえるまた厭舞えんぶと小鍛冶宗近が神剣を造る姿の木彫胡粉彩色ごふんさいしきの彫刻は片岡友輔かたおかゆうほの作である。 前懸まえかけはペルシャ花文様かもんよう絨毯じゅうたん胴懸どうかけにはモンゴルを含む中国近辺で製織された玉取たまとり獅子図じしず絨毯、十華図じゅっかず絨毯、梅樹図ばいじゅず絨毯など、十六世紀の希少な絨毯が用いられていたが、現在はその復元新調品。 見送みおくり雲龍うんりゅう波濤文様はとうもんよう綴織つづれおり下水引したみずひき五彩雲ごさいうん麒麟図きりんず刺繍ししゅうの図も復元新調品を使用。 きゅう懸装品けんそうひんとして梅枝にかささぎの図朝鮮毛綴けつづれやペルシャ絹絨毯(十七世紀)も大切に保存されている。

出所:『長刀鉾』京都市駒札

更新日:2017/09/20