56億7千万年

 釈迦の入滅後、弥勒菩薩がこの世界に現われるまでの時間が56億7千万年です。

 弥勒菩薩は、現在仏である釈迦牟尼仏(ゴータマ・ブッダ)の次に仏陀となることが約束された菩薩(修行者)です。 現在は兜率天で修行あるいは説法をしていて、やがてこの世界に現われて悟りを開き、多くの人々を救済するとされています。

 56億7千万年後の根拠は、兜率天における弥勒菩薩の寿命が4000年で、兜率天の1日は地上の400年に匹敵するという説に由来しています。 つまり弥勒がこの世に出現するまでの時間は

4000年×12ヶ月×30日×400年=5億7600万年
という計算になります。 あれっ?計算が合いませんね。 最初は5億7600万年とされていたものが、いつのまにか56億7000万年に入れ替わったと考えられています。

 最近の研究によれば、地球の現在の年齢は約45億年、残りの寿命は30〜50億年だそうです。 科学の進歩によって徐々に明らかになってきた地球の寿命と矛盾しないよう、辻褄合わせで56億7000万年に延ばされたような気がします。 まぁ細かいことは気にしないようにしましょう(笑

 なお釈迦の入滅後、未来仏の弥勒が出現するまでの間、現世に仏陀が不在ですが、心配はご無用。 この間は六道すべての世界に地蔵菩薩が現れて衆生を救ってくださいます。 「それなら弥勒の出現は必要ないのでは?」という野暮な疑問も持たないようにしましょう(笑

更新日:2024/04/12