第三十二番 |
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天台圓淨宗 大本山 本尊 阿弥陀如来 |
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廬山寺の霊場本尊如意輪観音は元金山天王寺の本尊である。
金山天王寺とは用明天皇(586)の御宇に、聖徳太子によって大阪・四天王寺、三重県伊勢の天王寺、東京谷中の天王寺と共に全国4ヶ所に建立された天王寺の一つである。
当初の本尊如意輪観音像並びに伽藍等は数度の火難に遭遇し、久しく廃絶に帰したが、承元元年(1207)に烏丸一条北に再建され、承久年中(1219)に上立売室町東に移転するその間、本尊もその当時の大阪・四天王寺の本尊[飛鳥時代]を模倣造立し、旧観に復する。
天正13年(1585)、廬山寺二十二世超空上人が今出川通り七本松に移され、明治7年(1874)2月官許によって廬山寺に合併され現在に至る。 現存の本尊如意輪観音は鎌倉時代の作であるが、飛鳥仏の容貌を残す霊験の顕著なること炳(あきらか)として日星の如く、諸願よく成就す、これをもって古来より来たり、詣でるもの雲の如く集まり、常に香華絶えることなしと云われる。
出所:『洛陽三十三所観音巡礼』
更新日:2015/11/29