京都五社 南・朱雀 |
|
祭神 |
|
木々の緑に朱の鳥居が清々しい城南宮は、平安遷都の際、守り神として皇城(都)の南に創建され、「方除の大社」と仰がれる。 方除とは、方角の災いを取り除くことで、新築や増改築、引越し、旅行や車の安全、家庭円満を願って多くの人が訪れ、巫女が舞う神楽の鈴の音がさやさやと鳴り響いている。
平安時代後期、この地に築かれた鳥羽離宮は方違の宿所や熊野詣出立の地に選ばれ、方除の信仰が高まった。 また、歌会や舞楽、舟遊びや流鏑馬が行われ、王朝文化が花開いた。
優美な佇まいの社殿は平安後期の様式で統一され、広大な神苑「源氏物語 花の庭」では、春と秋に「曲水の宴」が雅やかに行われる。 遣水や池のほとりに、椿・枝垂れ梅・桜・つつじ・藤、秋には、萩・おみなえし・藤袴・菊など『源氏物語』ゆかりの植物が可憐に咲き、お茶席では抹茶も味わえる。
珍しい八角形の方除お守りや、清めのお砂を錦の袋に入れたお守りは、通勤の方角や家の間取りが気になる人にお勧め。
【由緒】
国土守護の国常立尊、武勇に秀でた八千矛神、安全と育児の神様神功皇后を祀る。
院政が行われた鳥羽離宮の守護神として祭礼も賑い、十月の城南祭の神輿渡御は見ごたえがある。
明治維新を告げた鳥羽・伏見の戦いの後、官軍が勝利のお礼参りをした。
「菊水若水」は病気平癒の霊験で知られる。
出所:『京都五社めぐり』パンフレット
更新日:2016/01/10