真言宗十八本山 第六番 |
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真言宗御室派 大本山 本尊 |
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仁和寺は旧御室御所ともいわれ、真言宗御室派の総本山。 第58代光孝天皇のご意志を継いだ次代宇多天皇により、仁和4(888)年に完成。 以来、歴代天皇の皇子皇孫が門跡を継がれ、明治初期の小松宮彰仁親王(純仁法親王)まで連綿として30代に及び門跡寺院の筆頭といわれたのである。
鎌倉時代には大伽藍と72の院家・子院が甍を連ね荘厳を極めたといわれるが、応仁の乱(1467〜77)で全寺域を焼亡。 寛永年間(1624〜44)に、徳川幕府の寄進と京都御所の紫宸殿、清涼殿、御常御殿などを賜り現在の堂宇が再建されたのである。 また再建と同時期に植えられた桜は、名勝御室桜として京都はもとより広く世に知られている。
境内の北方、成就山には文政10(1827)年頃に開創された御室八十八ヶ所霊場があり、日々善男善女の参詣が後をたたない。 さらに、仁和寺周辺には吉田兼好、野々村仁清、尾形光琳などが居を構えたといわれ、中でも仁清は雅号に仁の字を号するまでに仁和寺とは深い関わり合いを持ったのである。
その他、長い歴史を物語る文化財、あるいは多数の古文書を有し、重要文化財の宝庫でもある。
出所:『十八本山巡拝案内記』から抜粋
更新日:2020/01/18