真言宗十八本山 第十一番 |
|
真言宗善通寺派 大本山 本尊 |
|
当院は平安時代の正暦2(991)年、仁海僧正の御開山以来一千年の法燈を掲げ、皇室の勅願所、真言小野の法水を汲む本山として、また、門跡寺院として古格をもつ御由緒寺院である。
隨心院の法流は寔(まこと)に密法の規範に則ったものであり、雨僧正と讃えられた仁海僧正が、長元3(1028)年より九度、勅命を拝して神泉苑に請雨の密法を修して法験をあらわし、尊信を受けた。
当時の大宰相、関白藤原道真[2]公も仁海の膝下にあって僧正の高徳を仰ぎ、灌頂の壇に入り弟子となった。 後には、南山(高野山)に登嶺し、宗祖大師の廟前に詣でては不思議な光明を感見し、深く密教を信じ金剛乗に帰依された。
又、後三条天皇の御代には、成尊僧都により奉修された即位灌頂など特筆すべきものである。
出所:『十八本山巡拝案内記』から抜粋
[1] | 『十八本山巡拝案内記』では法語「観音妙智力(かんのんみょうちりき)」の説明がありますが、納経帳の表記に従いました。 |
---|---|
[2] | 「道長」の誤植と思いますが、原文通り「道真」と表記します。 |
更新日:2020/01/18