法然上人二十五霊場
第二十一番
ぎょ ざん たい げん じ しょう りん いん
魚山 大原寺 勝林院
天台宗
本尊 阿弥陀如来
御詠歌阿弥陀佛あみだぶむるこころいろでば
 あきこずへの たぐひならまし
住 所
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備 考別称:問答寺

 大原は比叡山の別所(大原別所)として、叡山仏教の修学地として昔より栄えた所であります。 その中勝林院は、旧大原寺といい大原諸坊の中心としてあった御堂です。 寺伝によれば比叡山第三代座主慈覚大師円仁が、入唐僧として中国に渡られたおり、山西省五台山の地において学ばれた引声念仏(声明※仏教音楽)を、比叡山に伝えられました。 後に叡山の高僧寂源法師が長和二年(一〇一三)に、念仏道場の建立をこの大原別所に発願され、阿弥陀堂(勝林院)を建てられ、「六時行道」を修し中国魚山に擬して、声明道を興隆したと伝えられます。 この声明は、現在大原流、魚山流などと称されます。

「大原問答」

この念仏道場有縁の地において、文治二年頃の秋、円光大師法然上人が、顕真法印の請に応じて、大原丈六勝林院において、浄土の宗義を論ぜられた話が、世に大原問答といわれるものである。 御本尊は証拠の阿弥陀如来と伝え、堂内には踏出阿弥陀如来、法然上人像、問答台を安置。 参道附近には、法然上人腰掛石、衣掛ケ石、熊谷蓮生房の鉈(なた)捨て藪等の遺跡がある。

 なお、現在の御堂は、江戸初期の頃火災にあい、後安永七年に、総欅造りの御堂に再建されたものです。

出所:『圓光大師 法然上人御霊跡 巡拝の栞』

更新日:2015/11/23