法然上人二十五霊場 第二十二番 |
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浄土宗 大本山 本尊 釈迦牟尼仏 |
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当山は京都市左京区田中門前町(百萬遍交差点東北に隣接)にあり、長徳山功徳院と号し百萬遍知恩寺と称す。
元は今出川北小路(今の相国寺の地)にあった法然上人の霊蹟、加茂の河原屋に、お弟子の勢観房源智上人が建保年間知恩報恩のため法然上人の御影堂を築かれ、知恩寺と称されたのに始まる。
源智上人は暦仁元年当寺において示寂された。 元弘元年七月疫病が京都に流行、第八世善阿空圓上人後醍醐天皇の勅を奉じ、宮中にて七日間念仏を百萬遍修し、霊験ありて天皇より「百萬遍」の寺号と空海筆「利剣名号」の掛軸及び大念珠を賜わった。 弘和三年一条小川の西に、天正十八年寺町革堂の北にと転じたが、寛文元年第三十九世光誉満霊上人の時、京都大火で当寺も炎上した。 満霊上人幕府に請うて寺地を田中村(現在地)に移し開祖廟・鎮守堂・釈迦堂等を造営し、宝暦六年に至り御影堂が建立された。 後世上人の洪業を偲んで中興とする。
御影堂は東西十五間南北十三間で法然上人四十三歳の御木像(室町初期の作、三尺座像)を奉安し、釈迦堂は間口九間奥行六間慈覚大師作の丈六像の釈迦如来を安置して正面に後奈良天皇の宸翰「知恩寺」の額が揚げられている。 阿弥陀堂は間口八間奥行六間阿弥陀如来を安置している。 後醍醐天皇御下賜の大念珠は宝物館に、善導大師遠忌記念に作られた千八十顆の世界一大きい大念珠が御影堂に常置され、大法要の時には盛大に大念珠繰りが行われる。
なお、釈迦堂は往古京都三大釈迦堂の一つでこれを本堂とし、境内には法然上人が加茂の河原屋時代に毎朝参詣された加茂明神の分社が祭られているのが当山の特徴である。
出所:『圓光大師 法然上人御霊跡 巡拝の栞』
境内では約350店が出店するフリーマーケット「百万遍さんの手作り市」(毎月15日)や、多くの古本屋が集まる「秋の古本まつり」(毎年11月ごろ)が開催され、地元の人々は親しみをこめて「百萬遍さん」と呼びます。 |
≪本堂(御影堂)≫
御影堂に常置されている大念珠は長さ110m重さ350kgもある巨大なもので、これを大勢の参詣者が同時に持って念佛を唱えながら回します。 |
更新日:2015/03/03