近畿三十六不動尊
第六番
か ぼく ざん ほう じゅ いん たい ゆう じ
佳木山 宝樹院 太融寺
高野山真言宗 準別格本山
本尊 千手観世音菩薩
札所本尊一願不動明王(石造立像)
御詠歌ひとすじの たきのひびきも みこえにて
 いちがんふどう ここにまします
住 所
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備 考

 「一願不動」、一つの願い事をただ一心にお祈りすれば叶えて下さるお不動様。

 阪急梅田駅から扇町線を東へ約二百米、南側(右側)、塀に囲まれた一面が太融寺で、北西の角、扇町線に面して「太融寺」の碑文が建っている。 少し東寄りの太融寺の北門のところに、「一願不動明王」の標識がある。 「一願不動明王」への参拝者の多くはこの門を通ってお参りする。 門を入って本堂の裏手を左へ行くと、一願不動明王をお祀りする一願堂である。 手洗鉢のところから堂内一杯に、信者の献じた「一願不動明王」と書かれた提燈が吊ってある。 独特の雰囲気を漂よわせ、霊気を感じさせる。

 堂の中央奥に、大きな石造彫刻の一願不動明王立像が安置されていて、線香や護摩の煙と水分のためか黒くすすけて、光って見える。 前に倶利伽羅竜の巻きついた剣、両脇に二童子が立っている。 不動尊の向う側には、一条の水が落ちており、更にその奥、境内の北東隅にあたるところには、岩屋があって、その中に不動尊石仏がお祀りされている。 この石仏は戦災に遭われたのであろうか、お顔もわからない程、痛々しいお姿である。

 御縁日の毎月八日、十八日、二十八日には護摩祈祷が厳修されるので、特にお参りが多い。

出所:『近畿三十六不動尊』から抜粋

更新日:2018/11/02