近畿三十六不動尊 第三十三番 |
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真言宗犬鳴派 大本山 本尊 倶利伽羅大龍不動明王 |
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犬鳴山として親しまれているこの寺は、詳しくは、犬鳴山白雲院七宝滝寺と云う。
寺伝によると、この寺は、修験山伏道の開祖、役の行者二十八才、斉明天皇の七年(661)の開基で、葛城二十八宿修験根本道場で、大和大峰山(山上ガ岳)より六年早く開山されたところから、元山上とも呼ばれている。
葛城二十八宿とは、西は友が島、加太から紀泉、河内、大和の四ヵ国の国境を東へ、そして更に河内大和の国境を北へ、大和川上流の亀の瀬に至る約百二十粁(二十八里)の間に、役の行者が入峰修行者のために、二十八ヵ所の参籠行場を作り、法華経二十八品の一品あてを、各所に埋納して経塚を造った。 これが葛城二十八宿である。 当山には、その第八品を灯明ガ岳の頂上に納経されている。
当山の本尊は、役の行者が自ら刻まれたと伝えられる倶利伽羅大龍不動明王で、秘仏とされている。 行者が、当山で国家安穏、五穀豊穣、庶民安楽の柴灯大護摩供をこの本尊の霊前において修せられてから、現在に至るも絶えることなく続けられているのである。 厄災消除、病気平癒、運気向上、交通安全、所願成就等の霊験あらたかで、御利益に浴する人が後を断たない。
弘法大師も、役の行者の行跡を求めてこの山に登られ、倶利伽羅大竜不動明王の御本地大聖不動明王を刻まれ、開眼秘法護摩を修せられた。
出所:『近畿三十六不動尊』から抜粋
南海本線泉佐野駅またはJR阪和線日根野駅からバスで犬鳴山終点下車。 |
≪本堂≫
ご本尊は秘仏とされ、参拝の際は本尊お前立ち倶利伽羅大竜不動明王を拝みます。 利剣を呑もうと利剣にまといつき剣上に昇ろうとする昇竜のお姿です。 |
更新日:2018/11/02