番外
せい うん ざん あん ぜん じ
栖雲山 安禅寺
西山浄土宗
本尊 阿弥陀如来
札所本尊三十三観音 (西国三十三所の本尊のうつし)
御詠歌ひさしほの いまづみてらの かんぜおん
 ねがいをかけよ いくよまもらん
住 所
電 話
URL
備 考

 当山は後花園天皇の長女「安禅寺の宮」の開基と伝えられ二十三代[1]中興開山義空栖雲和上により元禄年間現在地に建立された。 観音堂には西国三十三札所の観音菩薩をミニの姿として三十三体安置されている。

 かつて当地は桂川の氾濫自然の脅威に泣いた農民たちを温かく見守ってこられた観音菩薩に帰依しお縋りしたに相違ない。 今もさまざまな風習となって親しまれ町内の青年達が西国巡礼の出発にさきがけご詠歌をあげ道中の無事を家族と共に祈った。 この時の巡礼仲間は西国連中と呼ばれ一生固い付き合いが続いている。

出所:『らくさい 京都洛西観音霊場札所案内』

≪山門≫
 民家の間の細い路地の奥にあり、山門から入って正面に観音堂、右手に本堂と庫裏があります。
≪観音堂≫
 普段はガラス戸が閉まっていて、三十三観音像を見ることはできません。
≪三十三観音像≫
 上久世の地では、昭和20年頃まで「西国連中」による西国三十三所巡礼の習わしが続いていましたが、今ではすっかり廃れてしまいました。
 西国巡礼が結願となって帰ってくる時はいったん東寺に集合し、親たちが東寺まで迎えに行って解散となったそうです。 なぜ東寺なのか理由は不明ですが、昔、上久世一帯が東寺の荘園だったことと関係がありそうです。

[1]寺の記録では「三十三世」と記されています。

更新日:2023/08/23