第六番 |
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浄土宗 大本山 本尊 阿弥陀如来 |
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当寺の千手観音は、奈良時代の学者吉備真備が遣唐使として帰国の際、船で遭難しそうになり「南無観世音菩薩」と唱えたところその難を免れ、唐より持ち帰った栴檀香木で行基菩薩に頼み観音さまを刻んだもので『吉備観音』と呼ばれています。
元は吉田中山の吉田寺に奉安されましたが、江戸時代(寛文8年)に吉田寺が廃寺となったため徳川幕府の命により、金戒光明寺へ移されました。
霊験あらたかで聖武天皇が勅願所とお定めになられてからは歴代天皇の御信仰篤く、殊に宮中に於ける御懐妊の節には、勅使を立てて御安産と肥立開運の祈願をなされ安産守護の本尊として知られていました。 江戸時代中期以降は民間信仰として、吉備公が二度遣唐使として中国に渡り観音さまの御守護により無事帰国したことより「道中守護」「交通安全」と「諸願成就」の御利益があると信仰を集めています。
出所:『洛陽三十三所観音巡礼』
更新日:2015/11/29