第十五番 |
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真言宗智山派 本尊 十一面観音菩薩 |
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六波羅蜜寺は、天暦5年(951)醍醐天皇第二皇子光勝空也上人により開創された洛陽観音第十五番札所である。
当時京都に流行した悪疫退散のため、上人自ら十一面観音像を刻み、御仏を車に安置して市中を曳き廻り、青竹を八葉の蓮片の如く割り茶を立て、中へ小梅干しと結昆布を入れ仏前に献じた茶を病者に授け、歓喜踊躍(かんきゆやく)しつつ念仏を唱えてついに病魔を鎮めたという。 [現在も皇服茶として伝わり正月三日間授与している。]
現存する空也上人の祈願文によると、応和3年8月(963)諸方の名僧600名を請じ、金字大般若経を浄写、転読し、夜には五大文字を灯し大萬燈会を行って諸堂の落慶供養を盛大に営んだ。 これが当寺の起こりである。
上人没後、高弟の中信上人によりその規模増大し、荘厳華麗な天台別院として栄えた。
出所:『洛陽三十三所観音巡礼』
更新日:2015/11/29